要旨: 宮崎駿の映畫には、日本人の自然観が反映されるところが多い。本稿では宮崎駿の代表作品『風の谷』、『もののけ姫』、『崖の上のポニョ』を取り上げ、映畫の中のキーパーソンを整理し、人と自然が共生できるかどうかの角度から日本人の自然観の変化とその原因を分析してみた。その変化は、人間と自然の親しみを求める理想から人間と自然の対立への彷徨に、また人間と自然の調和への希望に転じるということがわかった。その理由は、原始社會からの自然崇拝、経済の急速な発展時期における環境汚染、現代社會の自然に対する親和力にあると考えられる。

キーワード：宮崎駿;日本人の自然観;変化;『風の谷』;『もののけ姫』;『崖の上のポニョ』

目次

要旨

中文摘要

1.はじめに-1

2.先行研究と本研究の立場-2

2.1先行研究-2

2.2本研究の立場-3

3.宮崎駿の映畫における日本人の自然観の変化-4

3.1人間と自然との調和を求める理想―『風の谷』-4

3.2人間と自然との対立への彷徨―『もののけ姫』-5

3.3人間と自然との調和への希望―『崖の上のポニョ』-6

4.宮崎駿の映畫における日本人の自然観の変化の原因-8

4.1原始時代の自然崇拝-8

4.2経済成長期の自然汚染-9

4.3現代社會の自然親和-10

5.まとめに-11

參考文獻-12